論文審査のある専門誌「Prostate Cancer and Prostatic Disease」に掲載された臨床データで、前立腺肥大症(BPH)の患者さんに対して、UroLift®システムが長期耐久性と効果の持続性をもたらす作用機序について明らかにされています。
UroLift®システムのインプラントは、は肥大した前立腺組織を引き戻す低侵襲手術によって、困難を伴う下部尿路症状(LUTS)に迅速な緩和をもたらします。この試験は、前臨床犬組織、ヒト組織、および製造販売後調査データによる3つの異なる観点を独自に組み合わせたものです。研究者たちは、健康な犬24頭とUroLift®システムでインプラントを留置したヒト患者4人から採取した組織サンプルを調査し、インプラントに起因する潜在的変化を明らかにしました。
その結果、抽出した組織においては、正常に見える組織に微小~軽度の炎症があるものの、付着物はなく、安定した正常な治癒反応を示すことが認められました。このデータは、UroLift®システムのインプラントの留置によって、圧縮による局所的な組織リモデリングが開始され、前立腺部尿道の拡張につながる長期の生物学的作用機序を裏付けています。
さらに、77万症例を超えるUroLift®システムデバイスの製造販売後調査データは、インプラントには安定性があり、適切に留置した後には固定が維持されることを立証しており、破損率(0.004%)や結石の割合(0.006%)が低いことを示しています。UroLift®システムのインプラントの生体適合性と安定性は、前立腺ステントよりも良い結果が得られていると考えられます。前立腺ステントの研究では、最大47%の男性が、インプラントの移動や結石に関連する合併症によりインプラントを除去する必要があることが示されています1。
UroLift®のインプラントは、肥大した前立腺を被膜に向かって引っ張ることで、即時に、目に見える形で前立腺部尿道の閉塞を機械的に取り除きます。研究者たちは、この「前立腺の吊り上げ」が特異的な作用機序を有することを説明しており、前立腺ステントだけでなく、浮腫、尿閉/カテーテル留置の長期化、および尿路感染症や射精機能不全のリスクが高まる可能性のある組織損傷を引き起こす熱焼灼技術とも比較しました2-7。
「UroLift®システムは、従来のステントに関連する共通の問題を回避し、安全で効果的なBPH治療を実証する初めての機械的な前立腺のインプラントです。この試験は、耐久性を示す前立腺の吊り上げの基礎となる独自の作用機序について説明しています」と、Wollongong大学大学院医学研究科の臨床准教授であり、論文の著者であるDr. Peter Chinは述べています。UroLift®システムで見られるアウトカムが持続可能であるだけでなく、インプラントは初期の回復期において優れた患者体験を提供し4、迅速な症状の緩和と性機能の温存を可能にします*8
BPHの薬物療法や外科手術に代わる治療を求めている患者さんにとって、UroLift®システムは実績ある治療の選択肢のひとつです。
UroLiftシステムは、前立腺肥大症(BPH)に伴う膀胱出口部閉塞による症状、および最大100ccまで肥大した前立腺の治療に適応されます。最も一般的な副作用は一時的なものであり、血尿、排尿障害、尿意切迫感、骨盤痛、切迫性尿失禁などがあります8。出血及び感染症などのまれな副作用は、重篤な転帰につながる可能性があり、介入が必要になる場合があります。詳しい情報については添付文書をご確認ください。
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*LIFT臨床試験では、新たな持続性の勃起不全または射精機能不全の報告はありません
参考文献
1.
Armitage, J Urol 2007
2.
Hoffman, Cochrane 2012
3.
Rosario, Br J Urol 1997
4.
Tutrone, Can J Urol 2020. Nonrandomised controlled study comparing the early patient experience following treatment with the UroLift System and Rezum™ steam injection.
5.
Bruyere, Eur Urol 2010
6.
McVary, J Urol 2016
7.
Rassweiler, Eur Urol 2006
8.
Roehrborn, J Urology 2013 LIFT Study