論文審査のある専門誌『European Urology Focus』に掲載された比較分析試験 によると、経尿道的前立腺吊上術(PUL)(UroLift®システムを使用)による治療を受けた男性は、前立腺肥大症(BPH)の薬物療法を受けている男性と比較して、 性機能の温存とある程度の改善を示したことが、男性の性的健康に及ぼすPULと薬物療法の影響を比較する試験により明らかになっています。

比較分析「BPHを患う男性の性機能に及ぼす影響を観察する経尿道的前立腺吊上術と薬物療法の比較」は、主要なPUL試験1-4と前立腺症状の薬物療法(MTOPS)試験によるデータ間で、性機能転帰を縦断的に比較した最初の研究です。治療に関連した性機能の変化は、有効な患者アンケートによって報告されました。 

UroLift®システムによる治療は、検討された3つの領域(勃起機能、射精機能、および性的満足感)のすべてにおいて、性的に活発な男性の性機能を維持することが実証されました。一定の時点において性機能が改善されました。これは、α遮断薬(ドキサゾシン)、5α還元酵素阻害薬(フィナステリド)を単独または併用して服用した結果とは対照的でした。

患者アンケートによる勃起機能、射精機能、および性的満足感における平均変化率を分析し、性機能の改善について判定しました。

重要な結果は以下の通りです。

  • UroLift®システムによる治療後、患者さんは勃起機能が改善されました(1年後に17%、2年後に21%)。特にα遮断薬(1年後および2年後)、5α還元酵素阻害薬(2年後および4年後)、併用薬(1年)などの薬物療法と比較して、PULが勃起機能の温存において優越性が示されました。

  • また、UroLift®システムによる治療を受けた男性は、4年後には射精機能も改善し、射精機能スコアにおけるベースラインからの平均変化率は、それぞれ1年後に35%、2年後に33%、3年後に14%、4年後に18%のスコアを達成しました。逆に、5α還元酵素阻害薬または併用薬の服用による治療を受けた男性は、射精機能が低下しました。

    薬物療法群において、射精機能が最も低下したのは併用薬の服用であり、ベースラインに対して平均射精機能スコアが統計的に有意な減少を示し、それぞれ1年後に17% 、2年後に13%となりました。

  • UroLift®システムによる治療を受けた患者さんの性的満足度スコアは、それぞれ1年後に22%、2年後に21%、3年後に19%、4年後に28%増加しました。これに対し、α遮断薬、5α還元酵素阻害薬、または併用薬の服用による治療を受けた被験者は、追跡調査中に性的満足度が全体的に低下しました。ただし、ベースラインからの平均変化率における差異は、統計的に有意ではありませんでした。

この試験は、UroLift®システム がBPH患者の性機能を温存し、BPHに対して処方される薬剤よりも効果を発揮する可能性を明らかにしています。

BPHの薬物療法や外科手術に代わる治療を求めている患者さんにとって、UroLift®システムは実績ある治療の選択肢のひとつです。

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UroLiftシステムは、前立腺肥大症(BPH)に伴う膀胱出口部閉塞による症状、および最大100ccまで肥大した前立腺の治療に適応されます。最も一般的な副作用は一時的なものであり、血尿、排尿障害、尿意切迫感、骨盤痛、切迫性尿失禁などがあります5。出血及び感染症などのまれな副作用は、重篤な転帰につながる可能性があり、介入が必要になる場合があります。詳しい情報については添付文書をご確認ください。

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参考文献

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